
時の過ぎゆく速さに そろそろ昔の親友と連絡を取っておくべきか と
数十年ぶりに思い切って電話をかけた。
中3の時 彼の初恋の相手の話を聞かされ 卒業する前に手紙を出し
返事が来たと舞い上がるように喜んでいたが その後の進展はなかった。
彼女が私と同じ高校へ進んだので 私が見守るように頼まれた。
親友と彼女は高校・大学と7年間も何の交流もなく過ぎたのだが
地元の公務員への就職が決まり 名古屋の大学から実家へ帰っている時
電車に乗れば 偶然に彼女も同じ電車に乗り合わせて劇的な再会だった。
友人はその後すぐにその初恋の女性と結婚を果たした。
何と幸せな男なんだろう!と 心から祝福した。
それからも交流は続き 私の結婚式ではその親友が司会を務めてくれた。
お互いに家庭を持ち疎遠になっていたが どちらかに何かが起こる前に
積もる話をかわしたいと思い電話をしたのだった。
電話には奥さんが出たので「おめでとうございます!N君はいますか?」と
問えば 言いにくそうに少し間をおいて「去年亡くなりました」と驚くべき
ショッキングな言葉が返って来た。
次の日にお参りに行き「あなたと結婚できたのが 彼にとって人生最高の幸せ
だったと思いますよ」と この言葉を伝えることができた。
亡くなった時にその人の人間性が確立されると思う。
私は親友を尊敬していたが やはりすばらしい友だった。
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