ワンポイントアドバイス(きれいな花を咲かせるためのお手入れ法)
今年は1回目の施肥で、なるこ有機(20kg)を3袋与えました。鉢数が増えている事もありますが、花物の芽だし肥は樹に勢いをつける目的で少し多めに与えています。
2回目からは量を減らし、回数を多くするようにしています。
肥料は5月の初めまで与え、花後のお礼肥は樹勢の回復状態をみて、少しでも弱っている樹には与えず、若木のみで少なめに与えるようにしています。
花時で一番大切なのは殺菌剤の散布で、ほとんど雨が降るたびにかけます。以前は花前に肥料をやると花が腐れやすくなるから、開く頃には肥料分は切っておいた方が良い等、よく聞かされていましたが、花が腐るのは花腐れ病によるもので肥料が原因とは思えません。
消毒さえ徹底していれば花腐れを見ることはほとんどありません。
逆に肥料を効かせないで良い花が咲くはずはなく、品種によっては力が足りずにきれいに開くことすらできないものもあるくらいです。
牡丹はあの大きな花を咲かせるために、株を植え込む時に根が直接触れないように有機肥料を敷いておきます。
バラや芍薬もより立派な花を咲かせるために驚くような量の施肥をされ、洋ランやシクラメン等も肥料で花が咲くような感じです。
ただ、肥料は与え方を間違うと害にもなるので、樹勢を見て一度に沢山与えるのではなく、少しずつこまめに与えるのが安全で効果的だと思います。
花が開いてからの消毒薬は
フロアプル(液体)より
水和剤(粉)を水に溶かして薄めた方がシミ等も入りにくいようです。
これも以前は
ダイセンステンレス等の液体が良いと言われ、散布したところ花びらにシミが入って悩んだことがあります。
植物は生き物なので、いつでもその時の手入れが次につながっていきます。
手を入れた分だけ、さつきは美しい花で応えてくれます。目標は高く持って素晴らしい花を咲かせましょう!

↑紫光の舞(SHIKOU-NO-MAI)

↑織姫(ORIHIME)

↑蓮月(RENGETSU)

↑幸の輝(SACHI-NO-KAGAYAKI)

↑三姉妹(SANSHIMAI)

↑新峰(SHINPOU)

↑紫慕情(MURASAKI-BOJOU)

↑萌華(MOEKA)

↑ほたる(HOTARU)
2月末の予定だった殺ダニ剤の散布を、3月の初めに終えました。他の薬剤の時は100リットルを少し絞り気味に散布して、回数を多くするようにしていますが、殺ダニ剤の場合は同じ薬剤を1シーズンに1回の散布しかできないので、150リットルを少し強めで丁寧にかけます。
10日ほどしたら殺虫、殺菌剤の混合液を散布し始めるつもりです。
さつきのように葉を食べるわけでもなく、おいしい実もつかないような植物でさえ、消毒なしには考えられないのに、葉を食べたり実がなったりする植物が無農薬でまともに育ち、収穫ができるとはとても考えられません。
さつきの場合、消毒をしなければ花さえほとんど見ることができず、グンバイ虫が間違いなく葉を汚い姿に変えてしまいます。
管理状況を見るのに、グンバイ虫は判断の基準にもなるようです。
今年も花を楽しみにしている品種が有ります。
「光圓」や
「清峰」等は昨年より葉の色艶も良くなり、枝もしっかりしてきたのでかなり期待できそうです。「晴天」も初めての花で楽しみにしています。
「なお姫」「亜輝姫」に関してはプライドをかけた挑戦だと思っています。
花を咲かせるということは本気になって挑戦しなければ、品種の持っている力を引き出すことはできるはずもありません。
特に大輪系の花はそうたやすく本当の姿をあらわしてはくれません。
だからこそ思った以上の花が咲いた時のよろこびはひとしおです。
次の年に向けての作業は花が咲いているときから始まっています。
色彩を調整するには花が咲いている時でなければできない作業です。
よほどのことがない限り花は咲かせるべきだと思います。さつきの花は他のどんな種類の花にも引けを取ることはありません。
人に見せたくなるような花を咲かせようではありませんか。---

↑なお姫(NAOHIME)

↑亜輝姫(AKIHIME)

↑海ほたる(UMIHOTARU)

↑光圓(KOUEN)

↑翆香(SUIKA)

↑五月晴(SATSUKIBARE)

↑明翆(MEISUI)

↑三彩(SANSAI)