10月は消毒や施肥の年内で最後の月にしています。植え替えや剪定など木の手入れはこれから春先まで行います。
最近では温暖化によって遅くまで根が活動し、冬の寒さはあまり変わらないのに、根が動き出すのは早くなっているようです。
夏の暑さも厳しく、30℃を下回る事は殆どなく、水やりの途中で根を上げそうになってしまいます。
そんな事を言っていると、さつきの趣味は苦しいばかりのようですが、それでも次の年に咲く花がもっときれいになることを期待しながら手入れをするのでしょう。
私は何かを大切に育てる事はとても良い事だと思っています。
物を言わない植物を育てていると、今、何をしてあげなくてはならないか?を自分で考えて手入れをします。
その事が思いやりの心なのではないでしょうか。
今年の花で強烈な印象に残ったのは
「紫光の舞」と
「光圓」が筆頭だったと言えます。
「紫光の舞」は八重でありながら、純白と鮮紫色が入り混じった花は、咲き始めから度肝を抜かれ、ついお客様に電話をかけてしまいました。
「光圓」は一輪一輪の花に説得力があり、この品種は背丈さえあれば枝打ちなんて必要ない!と本気で思ってしまう程きれいな花でした。
残念だったのは、あの美しい
「三姉妹」の花をきれいに咲かせきれなかった事でした。
「三姉妹」は親である
「萌香」同様、穂取りされた親木の素質により、美しさが大きく異なるようです。
咲かせやすい背丈の低い方も、すべての木に2色咲きも出る「三姉妹」では有りますが、配色に物足りなさを感じ、それだけを見ている時には満足していたのですが、あとから良い花を見てしまうともうどうにもなりません。
その素質の良い方はすべて背丈が1メートル前後有り、二色咲きの花が見事に全体に散りばめられて咲き、以前お買い上げになられたお客様が
「異次元の美しさでした」と感動され、2本目は低い方で良いと思ってこられたそうですが、咲いている花を見比べれば、やはりこちらが・・・と背の高い花性の良い方を買って行かれました。
「三姉妹」の赤い花が一輪咲けば遠くからでも光っているように見えます。
そんな「三姉妹」に来年こそは悔いのない花を咲かせたいと思っています。
毎年意気込みは変わりないのですが、思ったようにいかないのが現実です。
それでも真剣に向き合っていれば、何かが向上しているはずです。
これから手入れの時期です。分っている事だけでも実行しましょう。
がんばってください!

↑紫光の舞(SHIKOU-NO-MAI)

↑紫光の舞(SHIKOU-NO-MAI)

↑光圓(KOUEN)

↑光圓(KOUEN)

↑三姉妹(SANSHIMAI)

↑三姉妹(SANSHIMAI)