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盆栽ひとすじ40年の園主のコラム&ワンポイントアドヴァイス
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プロフィール

園主

Author:園主
福岡県大牟田市にある皐月専門店「長野皐月園」の園主。

盆栽業を長く続けているからこそ、アドバイスできること。
思いなどをコラム調につづっております。
手軽でスタイリッシュではないけれど、趣のある昔かたぎな【皐月】の良さを、若い世代にも知ってもらいたい!
30年の間に培ってきた経験を、ネットを通して伝えて行きたいのです。

■2011年5月25日■
【なお姫】
(社)日本皐月協会に新花登録。
(長野嗣 名義)
---

お気軽にコメントください。
質問等も、出来る限りお答えしたいと思っております。
リンクをしてくださる方は、お手数ですがご一報くださいませ。

趣味:パソコン、車、DVD鑑賞など

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宣伝目的、掲載画像・文章の無断転載/仕様等、堅くお断りいたしております。

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2012.06.26 Tue
園主の独り言【花物の魅力】
昨年に続き今年も新花登録させていただいた事で、花に対する向き合い方に、より一層真剣味が増したような思いがします。

肥料に関してはそれまでの1.5倍は与えたでしょう。
一部の品種にとってはその事が逆効果だった所も有りますが、大輪の「なお姫」に関しては成功だったと思います。
肥料が控えめだったお客様の木と比較した時、葉の色つやと花の大きさ、花弁の厚み、赤色の出ぐあい等に明らかな差が出ていたようです。

花確認後の枝の剪定によって良い花が残せたら、なるべくスリムに切り込んでおき、秋口に剪定して、さらに春先の休眠期に伸びすぎた枝や込み過ぎた枝を抜き、形を整えると同時に摘蕾を兼ねた剪定をします。
花色が満足に出ていないものは、出来るだけ多くの枝(必要でない枝も)を残し、花を咲かせ、新しい枝に欲しい色が出るのを期待します。
そして思った色が出たらどんな不要な枝であっても生かすことが大切です。
花物は普通の盆栽の基本樹形とは異なり、花の美しさを第一と考え、素晴らしい花色が出た時はその花が正面から見えるような枝作り、鉢選びをすることをお薦めします。

長い間盆栽の枝作りを追求してこられた愛好家にとって、花物仕立てにはかなりの抵抗があり、頭の切り替えがままならないようです。
自然風盆栽樹形がとても高度な技術と高い感性によるいかにも自然風に見せる人工的な盆栽である様に、花物盆栽も花を咲かせる技術と剪定などによって美しく見せる技術、センスを必要とするもので、そう簡単ではありません。

その昔、新花の作出等で有名な鹿沼の豊田さんが「花を満足に咲かせる人は、盆栽も作れる」と言われ、具体的に私が尊敬する亀山さんの名を挙げられた事を今でも忘れません。
亀山さんと言えば銘木の素材の発掘と、盆栽にとって一番大切な骨組み作りの技術では右に出る人はいないと言っても過言ではないでしょう。
そんな方がこれは自分の趣味だからと言って、ハウスの中の花物を見せて下さった事が有ります。
その頃の私は新木からの盆栽作りに夢中で、その事を良く理解できなかったのですが、私の数段上を行かれている方が、暗に「さつきはやはり花だよ」とおっしゃられていたのかも知れません。

さつきの品種と花や特性を少しわかって来ると、咲かせる事の難しさや、花物盆栽の奥の深さも見えてきます。
「煌陽」が発表された頃、白花一輪は一万円の価値があると聞かされた事が有りますが、今でも「紫陽」の底白や「紫輝彩」の赤花等の出にくさと、出た時の華やかさを見ればその価値が理解できます。

まだまだ、さつきの花は進化を続けながら愛好家を楽しませてくれています。
それに応えるのは私達なのではないでしょうか。







那須野020_2
→那須野(NASUNO)

ふじの輝011_2
→ふじの輝(FUJI-NO-KAGAYAKI)

葵の輝020_2
→葵の輝(AOI-NO-KAGAYAKI)

志賀の春009_2
→志賀の春(SHIGA-NO-HARU)

春苑029_2
→春苑(SHUNEN)

紫王冠002_2
→紫王冠(SHIOUKAN)

夢未来024_2
→夢未来(YUMEMIRAI)

優駿032_2
→優駿(YUUSHUN)

白馬034_2
→白馬(HAKUBA)

幸の輝054_2
→幸の輝(SACHI-NO-KAGAYAKI)
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テーマ:盆栽 - ジャンル:趣味・実用
園主の独り言    Comment(4)   TrackBack(0)   Top↑

2012.06.14 Thu
ワンポイントアドバイス(花の時期が終わったら…)
花が終わりかけたさつきは、根洗い用のノズルを使い花びらを水の勢いでとばしています。
去年からこの方法でやっているのですが、枝が折れて困ったような事もなく、どうして今まで気づかなかったのか?と思う程、短時間で枝の中まできれいになりとても楽です。

遅咲きの品種も開き始めました。
遅咲きの中にもきれいな花(翠光等)があるので、楽しみは続きます。
「彩春」「五月晴」等は花が美しい上に、わりと早くから他の花が終わる頃まで長い期間楽しめます。
「ふじの輝」も満開のピークは遅く、花がだんだん大きくなるようです。
この品種は、本当はもっと上品できれいなはずなのですが、まだ咲かせきれていません。
今年2年目の挑戦でようやく納得のいく花を見られたのが「紫陽」でした。
濃い紫紅色の底白と絞りが、去年より数段大きな大輪で純白の花々の中にほんの数輪出るだけで、その美しさは際立ち、持っていて良かったと思わせる花です。

今年はこれまで雨が少なかった上に曇りの日が多かったので、沢山の鉢を植え替えていたにもかかわらず花もちが良かったように思います。(勿論、店内のさつきです。)
消毒は5月20日から6月5日までに3度散布しました。
殺虫剤はすべてオルトラン水和剤で殺菌剤はベンレート水和剤とスミレックス水和剤を交互に使用し、展着剤を加え散布しました。
花が開いているにもかかわらず、すべてのさつきにかけても、葉先が少し白くなる程度で、花の汚れやシミは見られません。



「月刊さつき研究」の7月号には、最新花の素晴らしくきれいな写真が沢山掲載されています。
特に「彩春」は元々咲かせやすい品種ではありますが、あれほどすっきりとした花を同じ大きさで咲かせるのは、根の状態が良い上に高度な技術を持った人が咲かせているに違いありません。
それプラス写真の技術でしょう。

さつきの花を見る時、その花がどれくらいのレベルで咲いているのか?を自分なりに考えて鑑賞するのは、次への目標が持てて真剣味も増すはずです。
花物は簡単に見られがちですが、やってみると奥が深く難しい事が良く分ります。
それでも真剣にやっていると課題がひとつずつ見えてきて、目標に近い花が咲いた時の喜びは言い表せないほどで、一人噛みしめます。
やはり男っぽい趣味なのでしょうね?

さつきの花を思う存分咲かせたいがために、東京から栃木に移住した人もいる位、さつきの花には他では味わえない大きな魅力があるのだと思います

素晴らしい花を咲かせる事に挑戦してみませんか?
きっと楽しいはずです。





なお姫(覆輪花)022_2
→なお姫(NAOHIME) 覆輪花

新煌陽005_2
→新煌陽(SHINKOUYOU)

紅の天使009_2
→紅の天使(KURENAI-NO-TENSHI)

ふれあいの郷050_2
→ふれあいの郷(HUREAI-NO-SATO)

昭和の輝029_2
→昭和の輝(SHOUWA-NO-KAGAYAKI)

天竜えびす021_2
→天竜えびす(TENRYUUEBISU)

彩華044_2
→彩華(SAIKA)

五月晴033_2
→五月晴(SATUKIBARE)

亜輝姫(白花)013_2
→亜輝姫(AKIHIME) 白花

亜輝姫018_2
→亜輝姫(AKIHIME)

紫陽の底白花039_2
→紫陽(SHIYOU) 底白

テーマ:盆栽 - ジャンル:趣味・実用
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2012.06.03 Sun
園主の独り言【次々と咲き誇っています】
「なお姫」が咲きました。
去年は培養が悪くてとてもお披露目できる状態ではありませんでしたが、ようやく目標に近い花が咲いています。

桔梗咲きの大輪で花弁は厚く尖り紫紅色絞りは底の緑によってとても上品に映ります。
この品種は培養の仕方で花が大きく変わり、葉や花の色にもそれがはっきりと表れます。


「清峰」は今年初めて花を見る(昨年春の仕入れ)品種です。
在庫が一本しかなくて、もう少し咲いたら写真を・・・と思っていたら、珍しい事にたまたま来園されたお客様が買っていかれ、2~3枚の部分写真しか残っていません。
本当は「翠峰」を探しに来られ、「清峰」に一目ぼれとなりご購入されました。(幸いにも来年用が確保出来ました)
「清峰」は「翠峰」の枝変わりで、花色は「飛鳥錦」と同じですが、もっと花弁が厚く、稀に「翠峰」の色も出ますが、元々明るい赤なので「翠峰」以上に目をひきます。

「光圓」の花も初めてです。
花が咲き始めるといつも驚いているみたいですが、本当に凄い花なんです。
さつきとは思えない様なフリルのついた大輪で、派手な咲き分けです。
この花がどうしてこれまで注目されなかったのか・・・。
この花ならところどころに咲いてくれればそれで十分、枝ぶりなんて関係ないような気がします。

「ふれあいの郷」も久しぶりに見る花です。
花は小さいのですが、相変わらずド派手な色で、お客様の注目をひきます。

去年に続き「新月」の花が見る人を引き付けています。
殆どの愛好家の皆さんが実物をご覧になった事は無いと思いますが、これ程上品な底白は見た事がありません。
実物に近い写真をご覧下さい。(一生懸命写しました)


さつきの花が開き始めると、つい夢中になり在庫をとんでもないまでに増やしてしまいます。
それでも花を見ていると、もっと必要だと思ってしまうのです。
今年花を確認しておくと、花色を調整した剪定ができて、花のない時でも自信を持って売ることができます。

九州に於いて、さつき花季展の殆んどは盆栽型主体で花を楽しむものではないようです。
でもそうだからこそ、美しい花物仕立ての盆栽がよけい目をひくのではないでしょうか?
しかも、ベテラン愛好家も知らない様な新しい品種・見た事もない新しい花なら、素人の来観者のみならずさつき愛好家でさえ驚き、注目するはずです。
美しい花・豪華な花なら超高級な皐月盆栽にだって引けを取る事は有りません。
それが花の力だと思います。


視点を変えて、より美しい花を咲かせて展示会に臨む愛好家が早く出現する事を心待ちにしています。
それでこそ本来の「さつき花季展」に戻るのではないでしょうか。




001_2_20120603225959.jpg
↑現在の展示場(展示会後)

なお姫011_2
↑なお姫(NAOHIME)

光圓009_2
↑光圓(KOUEN)

光圓007_2
↑光圓(KOUEN)

海ほたる028_2
↑海ほたる(UMIHOTARU)

千裕030_2
↑千裕(CHIHIRO)

新月033_2
↑新月(SHINGETSU)

緋の鳥005_2
↑緋の鳥(HI-NO-TORI)

翠峰017_2
↑翠峰(SUIHOU)

紫輝彩063_2
↑紫輝彩(SHIKISAI)

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