あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。2010年のカレンダー(最新花と盆養木)の表紙を開けたら、私の好きな
「彩華」の花物仕立てが載っていました。
本物はもっとずっときれいなのに、地味な花に見えてしまいます。
花の大きさや質感が出ず、写真で表現することの限界なのでしょう。
だからこそ、さつき愛好家に本物の花を見ていただく必要性があるのだと思います。
昨年は秋季展の期間中に、出展されていた
「秋田錦」をみんなで改作しました。
細身の盆養木でそれなりにきれいに作ってはあったのですが、何となく中途半端な
「文人木」のような気がしてすっきりしなかったのです。
下枝を5?6本付け根からはずし、差し枝以外を全体的に小さくまとめ、「文人木」らしさを強調してみました。
あとは不安定さを出すために、鉢をもっと小さく軽い感じのものにすればと思っています。
所有されているご本人も、
「秋季展をしなければこんな風に改作をすることはなかっただろう」と言われ、周りの会員さんたちも結構楽しんでおられました。
当会ではさつき歴の長い方が多く、そのほとんどが100鉢前後のさつきを所有されていて、置き場に余裕は有りません。
それでも今「最新花」をはじめとする美しい花に新たな楽しみを見出され、当園を支えて下さっています。
私が「最新花」のすごさを認識させられたのは、あるお客様から次々と「最新花」を取り寄せるように頼まれた事がきっかけで、数多くの実際の花を見ることができたからです。
それは他のお客様にとっても同じで、初めは木の太さに対する値段を受け入れてもらえなかったのですが、「最新花」の魅力は、さほどの年数を掛けることなく、価値観の殻を打ち破ってしまいました。
私達は花季展で、細い「最新花」が他のどんな立派な皐月盆栽より来観者の注目を浴びるのを、何度も経験しています。
枝変わりは別として、
「最新花」に太い木はないのです。
美しい花さえ咲かせることができれば細くてもじゅうぶんに人目を引きます。皐月の愛好家を広げるためには、プロでさえ毎年見とれてしまう、美しい「最新花」で初心者の心をつかむしかないと思います。
今年も地方の一業者と小さな愛好会から、
さつきの花の美しさを発信していけたらと思っています。

↑秋田錦 改作前

↑秋田錦 改作後
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↑祝星

↑紫苑

↑紅雲

↑明日香山

↑彩春

↑紅子