「秋季展」も終わり、曇りの日が続いたりすると、つい水やりを怠りがちになるので注意が必要です。
この時期から水切れをさせると蕾枯れなど、花に悪影響を及ぼすので、水はけの悪い鉢は年数がたっていなくても今のうちに植え替えておいた方が無難です。それにしても今年は
「千裕」の花に驚かされました。
発表されてから5年(日本皐月協会)以上も経つのに、なぜさほど注目されなかったのかが不思議でなりません。
ただ
「三姉妹」等にも言えることですが、花色は挿し穂を取る親木に大きく左右され、今のように花色が複雑になってくれば、当然良い素質を持った親木からとる必要が出てくるのではないでしょうか。
「千裕」にしても以前目にした写真では全体的に白勝ちで、何の印象も残らなかったくらいなのに、今年咲いた「千裕」は一輪一輪としては同じ花でも全体を見れば、
色のバランスによってまるで別物のようにきれいでした。「紅雲」は発表された頃、普通の咲きわけのように理解され、濃い色が多い苗は処分されていたと聞いています。
しかし実際に咲かせてみると
濃い色の多いほうが断然きれいなのです。
そのような花の見方は
「飛鳥の誉」にも言えることで、咲き分けとしてはきわどいところまで濃い底白が入らなければ、はなやかな美しさは感じません。
これからしばらくは盆栽としてのさつきを味わう季節なのかも知れませんが、私の心はすでに来年の花に向って弾んでいます。
今年気になった美しい花と秋季展の作品をご覧ください。↓
↑翠光

↑五月晴

↑栄華の誉

↑筑峰

↑八咫の鏡

↑珍山