盆栽ひとすじ30年の園主のコラム&ワンポイントアドヴァイス
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プロフィール

園主

Author:園主
福岡県大牟田市にある皐月専門店「長野皐月園」の園主。

盆栽業を長く続けているからこそ、アドバイスできること。
思いなどをコラム調につづっております。
手軽でスタイリッシュではないけれど、趣のある昔かたぎな【皐月】の良さを、若い世代にも知ってもらいたい!
30年の間に培ってきた経験を、ネットを通して伝えて行きたいのです。

お気軽にコメントください。
質問等も、出来る限りお答えしたいと思っております。
リンクをしてくださる方は、お手数ですがご一報くださいませ。

趣味:パソコン、車、DVD鑑賞など

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宣伝目的、掲載画像・文章の無断転載/仕様等、堅くお断りいたしております。

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2009.11.21 Sat
園主の独り言【秋季展示会開催中】
展示会が近づいてくると、会員さん達が出品予定の皐月を持ってよく来られます。

少しでも不安を解消する為に私からのアドバイスやちょっとした手直しなど、熱心な方が多いので皆さん真剣です。
そんな中、ベテランの会員さんが、太みはないものの、いかにも古さを感じさせる文人木の「ヤタの鏡」を持って来られました。
確かに持ち崩されてはいたのですが、素質の良さを感じ、それを生かすべく、私に託されたのでした。
おそらく20年くらい前に細幹の素材をお売りしていたものだと思うのですが、見た瞬間久々に創作意欲をかき立てられ、作ってみたいという衝動に駆られました。
木作りは誰がやってもそれなりにきれいには仕上がるものです。
しかしこの木に限ってはこんな風に作ってみたいと強いこだわりを持って改作に挑みました。

皐月の手入れをするたびに木作りの奥深さを思い知らされます。
花においては無限の可能性を感じさせられ、木作りにおいてはその奥の深さに自分の未熟さを受け入れざるを得ません。

そんな皐月に挫折感を抱く事は有れ、飽きる事が有るのでしょうか?
数百年も生きる皐月にとって40年、50年生の木が古木と言えるのか分かりませんが、盆栽でなら古木らしさや風雪に耐えて生きる姿等、いろんな樹形が表現できます。
自然風の樹形でも長い年月をかけ、優れたセンスと技術によって「らしさ」をうまく表現したもので決して本当の自然の木では有りません。
栃木の先輩の方達による自然風樹形の表現を目の当たりにした時、単に技術のみならず栃木と言う寒さの厳しい土地に生きる自然の木の姿が九州とはずいぶん違って見えるのです。

日光の山中を通っている時、見た事もない自然の木の姿に、あの感性は実物を見て身に付いたもので、頭で考え及ぶものでは無いと痛感させられました

それにしても、あの自然木の厳しさを皐月盆栽に完全に生かしきる鋭い感性と技術は、すごいとしか言いようが有りません。
最近では「さつき研究」誌を見ていると、いろんな地方でも自然風の創作樹形がよく飾られていますが、どこまでも自然風な幹の流れや枝先の小さな動きにまで鋭く厳しさを表現した樹形を見てしまってからは、どうしても物足りなさを感じてしまいます。

それこそが盆栽の奥の深さなのではないでしょうか

001_20091121232142.jpg
↑クリックしたら大きな画像になります
(展示中作品)

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2009.11.09 Mon
☆お知らせ☆ さつき研究に掲載していただきました。
先日の「花蓮光」は少し手直しをされ無事に大役を果たし、皆様に喜んでもらえました。

007_20091109230011.jpg
↑その時に撮った写真です。


「さつき研究」誌の11月、12月号と続けて、長野皐月園愛好会の会員さん所有の作品が掲載されました。

11月号に掲載されたのは、昨年の秋季展へ出品された「鶴翁」です。
002_20091109230225.jpg
↑鶴翁

この品種は兄弟種の「筑峰」とよく似ていますが、根が弱く太りも若干遅いように思います。
作者はこの木を新木から15年位持ち込み、自分の手でこの姿まで作り込み、維持されています。
因みに同じ時他の方にお売りした数本の兄弟木はすべて枯死してしまい、この品種の太木を鉢で持ち込む事の難しさを知っている者にとっては、感心させられるばかりです。

12月号の「光琳」も昨年の秋季展へ出品された時のものです。
006_20091109230325.jpg
↑光琳

この木は全く曲付けされていない新木を1度は自然風の枝付けを試みられたのですが、断念して丈を3分の2ほどに切り詰め、枝数もまばらだったものを根気強く持ち込み、20年近くかけて自分の手で作り込まれた作品です。
「さつき研究」誌へも花姿等これまでに数回掲載された事が有ります。

同じく12月号の「ボンサイ・アート・ミュージアム」と言うコーナーに1ページを使って、当会の会員様が作者の顔写真入りで掲載されました。
花季展出品の「夢物語」です。
このような若木がこのコーナーに取り上げて貰えたのは花が美しい最新花だからこそだと思います。
作者はこれまで盆栽型の皐月にしか興味を示されなかったのですが、最近定年を迎えられ、「海ほたる」の購入がきっかけとなり最新花の美しさに魅せられ、早くも大きなプレゼントを頂かれる事となりました。

この事は、最新花に力を入れている私にとっても大きな励みとなります。
なお当会員の作品がこのコーナーに掲載されるのは「夢物語」で8本目となります。
yumemonogatari_20091109230903.jpg
↑夢物語

本年度の長野皐月園愛好会主催の「秋季皐月展」は11月21日(土)〜11月23日(月)までの予定となっています。


多くの御来園をお待ちいたしております。

テーマ:和風、和物、日本の伝統 - ジャンル:趣味・実用
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2009.10.19 Mon
園主の独り言【不思議なご縁】
不思議なご縁です。

今から二十数年前の事ですが、感じの良いご老人が皐月を見に来られました。
その頃当園で人気が高かった「花蓮光」を見て、「台湾にいた頃、花蓮港と言う港があったので字は違うが懐かしい。」とのこと。
花も大変気に入られて、配達を条件にお買い上げ頂いたことが印象に残っています。

十年ほど前、知り合いの高校の先生からの頼みで、フランスからの短期留学生を預かる事になりました。その学生の友人を預かっておられた同じ高校の先生のお宅まで、留学期間中、毎日車で送るということがありました。
それから3〜4年後、奥様からのお電話でご主人である先生が亡くなられ、皐月を預かってもらえないだろうか?とのご連絡を頂き…。
どうにか生きていた3鉢の皐月を預かり、その後2鉢は枯れてしまいましたが、残った1鉢が何とあの時の「花蓮光」だったのです。

後でその事に気づき奥様とお話ししていたら、最初お買い上げになったのは、亡くなられたご主人のお父様で、生前とても大切にされていたそうで、その木が生き残って良かったと言われました。

まだ細い若木だったものを素人の方が長い期間愛培されていて、形はお世辞にもほめられたものではなかったのですが、どうにか生き延びてきた姿に何となく昔の面影を見ることができ、懐かしさを感じました。
形を整える事より、とにかく枯らさないように樹勢をつける事を気がけ、角鉢に入っていたものを素鉢へ替えて培養し、ようやく勢いがつく所まで来ました。

すると先日奥様からお電話がありました。
近日中にご主人の法事のためアメリカ在住の弟さんも帰国されるので、ご一緒に来園されて、その「花蓮光」を眺めたいと。

大切な役目を果たす事となった「花蓮光」は手入れされ、少し大きめの化粧鉢に入り(後の管理を考え)その日を待っています。

karenkou.jpg
↑『花蓮光』

テーマ:福岡 - ジャンル:地域情報
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2009.10.04 Sun
園主の独り言【皐月の楽しみ方について…】
お久しぶりです。

仕事はいつもどおりやっていたのですが、夏の後半は極端に雨が少なく害虫の発生も多く、水やりと消毒に追われ、それに草刈りもしなければならず、体力の無さに年を感じてしまいます。
それでも9月に入るとお客様から最新花を探すように頼まれ、目を覚ます事となりました。

幸いにも私の周りには少数ではありますが、純粋に皐月を趣味として楽しんでおられる熱心な愛好家様がいらっしゃるので、最新花を仕入れることで新しい花を楽しむ事ができ、大変感謝しています。
花が咲いていない時期でも花が命とも言える皐月を売り買いできるのは、30年にわたる業者やお客様との信頼関係によるものに他なりません。

常連のお客様が目を付けられる最新花は、まず間違いなく美しく、私の商売においても力強い原動力となり助けられています。


最近では知らないお客様が来園されても、どんな皐月を探しに来られたのか全く予想がつかず、戸惑ってしまいますが、当園で咲いた皐月の写真をお見せしながら、最新花の美しさ、素晴らしさを説明していると、最新花に興味を示されるお客様もおられ、かすかな光が見えるようになって来ました。
私は思うのですが、初心者の方が見栄えが良いからと盆栽型の皐月を手に入れられても、それ以上良くなるどころか形を維持することさえ難しく、すぐに挫折される事でしょう。
その点美しい最新花は新しい品種なので太い木はなく、細くても恥じるどころか出回っている数が極めて少なく、最先端を行っている優越感さえ持てるのではないでしょうか。

更に花が咲き始めれば、その美しさは圧倒的で今までに見た事もない素晴らしい花に包まれ、一人で眺めているのがもったいないと思われる事でしょう。
美しい花は女性にも支持され、家庭の中で楽しむ事が出来、さつきブームと呼ばれる現象まで起きたのは、その事が大きな要因だと思います。
皐月の花の進化は留まるところを知らず、「晃山」系においては「蛍火」や「日の丸」へと進化し、花芸の良い「三姉妹」は親である名花「萌香」を寄せ付けません。
「翠扇」系においては素晴らしい花が限りなく作出されていて、花に興味を持って見ればどこまでも楽しむ事が出来るでしょう。

それが皐月を楽しむ原点だと思います。

五月晴
↑五月晴

彩春 (2)
↑彩春

sinsei_20091004234443.jpg
↑新生

テーマ:花と生活 - ジャンル:趣味・実用
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2009.08.19 Wed
皐月写真【紫輝】
梅雨明け直後の強い光線に耐えきれず、葉が焼けたりすぐにしおれていた弱々しい枝葉も、真夏日にだいぶ慣れてきたみたいでたくましさを感じます。

この事は毎年経験しているのに1年たつと忘れてしまい、ちょっとオドオドしてしまいました。

真夏は来園されるお客様も少なく暇はできるのですが、この暑さの中で何らかの作業をする気力も失せてしまい、水やりと定期的に行う消毒で精一杯です。
今年は、お向かいにできた、レストラン「集」(あつまり)の植木への水やりも私の役目で時間はとりますが、皐月の水やりからすれば楽なものです。

今「紫輝」の花があちこちでポツリポツリと咲いています。
少ない花数なので1輪1輪がはっきりと見え、花時よりきれいな絞りが出ているように思えます。


024.jpg

これからもっと他の種類も咲きそうですが、それも皐月をやっている楽しみの一つです。

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